第一話 きっかけ
2006年4月、俺はまだ生後3ヶ月の2人目の子供のチェイスとリビングで遊んでいた。
嫁さんは3歳になったばかりの上の子トニーと買い物に行っており、キッチンではうちの母親が昼飯を作っている。
うちの母は子育てに疲れている嫁さんの為にわざわざ遠くから家事を手伝いに来ていた。
「チェイス!ボールほら!! おぉ面白いか!」
「やっぱり2人目は成長早いわねぇ」(⌒_⌒)
「やっぱそう思う?」
「なんかたくましい感じがするわね」
「そらそうやろ!!生後一週間で寝ている所を兄ちゃんにボディプレス食らうような生活してんねんから!!」
「早く動けるようにならないと命がやばい思ってるんちゃう?」
「トニーちゃんがそのうちやられちゃうかもね」
「かもじゃなくって、間違いなくそうなるって。絶対仕返しされるって」ヽ (´ー`)┌
うちの親は子供が出来る前は
「あんたらの事はあんたらで何とかしなさいよ!手伝いとか行かないからね!!」
と言っていたが、上の子が出来てからはよく手伝いに来てくれる。
孫が可愛くて仕方ないようだ。( ̄m ̄〃)ぷぷっ!
「そういえばあんた目の調子はどうなの?」
「えっ調子も何もずっと変わらんけど?」
「相変わらず使い捨てのコンタクト使ってるの?」
「ん・・・まあそうやけど・・・」
「お金もバカにならないでしょ?」
「そらまあ、そうやけど・・・
だからといって眼鏡は慣れてないから余計しんどいからなあ・・・」
「あんたも目の手術受けたら?」
・・・・・・・・・
( ̄△ ̄;)エッ・・?
「何それ?」
「キムが目の手術して、調子も良さそうよ」
「えっ!?それって視力が回復するってやつのこと?」
「そうみたいよ。母さんの知り合いは30万ぐらいしたっていってたかな・・・
キムは20万ぐらいの所を見つけてきて、そこでやったみたいよ」
「あいつチャレンジャーやな・・・」
「キムの分も出してあげたし、
あんたもやる気あるなら、お金出してあげるから、やったら?」
「そんなええよ!めっちゃ金かかるし!」
「母さんは白内障の手術してるし、もう年齢も年齢だから・・・
あんた達だけでも目治してあげたくて・・・」
「・・・・・・」
「目が悪くなったのは母さんの遺伝もあるし・・・」
目が悪くなるのに遺伝も無関係では無いかもしれないが、
もっと主の原因は生活習慣だと思う・・・
暗い中で本を読んだり、テレビも真っ直ぐ正面で見ずに寝転がって斜めで見てたり・・・
だからガチャ目にもなったのだろう。o( _ _ )o ショボーン
でも母親の子供の為にの気持ちが伝わって、すごく嬉しかった (T^T)ウルウル
とはいえ、いきなり目の手術って・・・
(;・∀・)・・・? ホントに大丈夫なのか!?
「うーん、そうやな・・・ちょっと調べてみるわ・・・」
「そうね、もしする気になったら連絡ちょうだい」
その時の俺はレーシックという言葉すら知らなかった。
目が良くなるといえば、怪しい広告!?そんな事出来るわけないやろ・・・
なんで世の中の人はこんな怪しげなものに引っかかるのだろう ヽ (´ー`)┌
と鼻で笑ってた類・・・
だから母親に勧められたとはいえ、全く乗り気では無かった。
というか、疑っていた!!
「キムのやつ、そんな危ない手術して、失明とかなったらどうするつもりなんや」
自分がする事より、既に手術をしてしまった妹の心配をしていた・・・